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嵐竜蔵の奴浮世又平 三世大谷広次の土佐又平

嵐竜蔵の奴浮世又平 三世大谷広次の土佐又平

Regular price ¥8,500 JPY
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寛政六年七月、都座上演の「けいせい三本傘」に登場する竜蔵と広次を描いた作品です。この狂言には、善人の名古屋山三と悪人の不破伴左衛門がありますが、その名古屋山三の下僕が広次の土佐の又平で、不破伴左衛門の下僕が浮世又平でした。したがってこの二人の奴はやはり善悪の二人で、その役柄が対照的に表現されています。写楽は全身図で、舞台上の役者を下から仰ぎ見る描写を用いて構図美を示していますが、この絵は最もそれを現わしています。また二人を大きな三角形、一人一人を小さな三角形と、三つの大小の三角形の組み合わせで画面の安定した機構美を表現しています。 三世大谷広次は、二世広次の門人で宝暦十二年に鬼次から広次を継ぎました。評判記に「いやみなき仕打」、「口跡よく愛嬌あり」、「男ぶりよく大柄にて調子よく通り」などと評されています。享和二年五月、五十七歳で没しました。


東洲斎写楽(とうしゅうさい しゃらく)

生没年不詳
寛政6年(1794)、浮世絵界に彗星のように登場し、わずか10ヶ月の作家活動の間に140数点もの浮世絵を世に送り出すと忽然と姿を消しました。写楽は大判のしかも背景を高価な黒雲母摺という尋常ならぬデビューを果たしました。版元の蔦屋重三郎は、歌麿が重三郎の専属を離れたのちに大々的に写楽を売り出しましたが、次第に大判が少なくなっていきます。その理由として、写楽の人気役者であろうと美化せずに、ありのままを描きとる筆致は、役者ファンをはじめ当時の人々の好みに合わなかったからなのかもしれません。しかし、どれも躍動感にあふれた役者絵は見る者に強烈なインパクトを与え、海外でも高い評価を得ています


東洲斎写楽選 東洲斎写楽
写楽の作品が重んじられる理由のひとつに、その遺品が少ないということにあります。また残念ながら写楽の芸術を理解し、認識したのは日本ではなく海外が先でした。日本人が彼の作品を認めない間に、多くの作品は海外に流れ、その芸術が絶賛されたのです。昭和18年、海外から持ち帰った松方コレクションが博物館に入り、その数も増した程度であり、こうした限られた少数の作品を復刻したのがこの40作品で、いずれも写楽の大傑作です。

寸法:横21cm×縦31cm

用紙:越前生漉奉書

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