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都座楽屋頭取(篠塚浦右衛門)口上図

都座楽屋頭取(篠塚浦右衛門)口上図

Regular price ¥8,500 JPY
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都座の楽屋頭取(多分篠塚浦右衛門)が、舞台で口上の巻を広げ、次に上場する狂言や役者名、役名を読み上げている姿を描いた作品です。 楽屋頭取とは、こうした口上の読み上げのほか、楽屋全体の取締りや舞台の進行をはかる役目で、かつては一流の役者ではないが芝居のこと、故実やしきたりのことに精通し、そのうえ役者たちにも顔のきく古参の役者がこの位置についていました。この表情から、その年輪のほどがうかがえ、写楽の顔面描写の卓抜さには驚くべきものがあります。世界の肖像画家としての技量は、この一図だけでも認められていいのではないでしょうか。しかもわずかな柿色の裃と藍地の単衣だけの色彩で、絵にこれだけの厚みと奥行きを出せるその色彩感覚には溜息すら出てしまいます。


東洲斎写楽(とうしゅうさい しゃらく)

生没年不詳
寛政6年(1794)、浮世絵界に彗星のように登場し、わずか10ヶ月の作家活動の間に140数点もの浮世絵を世に送り出すと忽然と姿を消しました。写楽は大判のしかも背景を高価な黒雲母摺という尋常ならぬデビューを果たしました。版元の蔦屋重三郎は、歌麿が重三郎の専属を離れたのちに大々的に写楽を売り出しましたが、次第に大判が少なくなっていきます。その理由として、写楽の人気役者であろうと美化せずに、ありのままを描きとる筆致は、役者ファンをはじめ当時の人々の好みに合わなかったからなのかもしれません。しかし、どれも躍動感にあふれた役者絵は見る者に強烈なインパクトを与え、海外でも高い評価を得ています


東洲斎写楽選 東洲斎写楽
写楽の作品が重んじられる理由のひとつに、その遺品が少ないということにあります。また残念ながら写楽の芸術を理解し、認識したのは日本ではなく海外が先でした。日本人が彼の作品を認めない間に、多くの作品は海外に流れ、その芸術が絶賛されたのです。昭和18年、海外から持ち帰った松方コレクションが博物館に入り、その数も増した程度であり、こうした限られた少数の作品を復刻したのがこの40作品で、いずれも写楽の大傑作です。

寸法:横21cm×縦31cm

用紙:越前生漉奉書

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