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嵐竜蔵の金貸石部金吉

嵐竜蔵の金貸石部金吉

通常価格 ¥8,500 JPY
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寛政六年五月、都座上演の「花菖蒲文禄曽我」に登場する役を描いた作品です。敵討をする石井兄弟に助力する田辺文蔵の貧家に、借金の取り立てにくる強欲な金貸しの役を描いており、その因業さがその顔面によく描写されています。真一文字に結ばれた口、アゴの皺、そして両目の睨みと袖をまくりあげた左手の構え、まさに迫力のある描写です。顔面、姿態のこの迫真の描写によって、画面の大部分を占めている黄八丈の着物の単調さが、むしろ効果を与えていると思われ、しかも襦袢の黒襟が強く画面を引き締めています。 嵐竜蔵は、実悪方として当時は「上上白吉」(上上吉に届かないため吉の字を白抜きにしたもの)の位を与えられていたほどの役者で、写楽はその特異な渋い風貌を好んだらしく、他にもこの役者を描いています。竜蔵は寛政十年に三代目嵐七五郎を襲名しているが、その年の十一月に三十八歳で没しました。そのため顔とちがって年齢的には若く、この時の竜蔵は若干三十四歳でした。


東洲斎写楽(とうしゅうさい しゃらく)

生没年不詳
寛政6年(1794)、浮世絵界に彗星のように登場し、わずか10ヶ月の作家活動の間に140数点もの浮世絵を世に送り出すと忽然と姿を消しました。写楽は大判のしかも背景を高価な黒雲母摺という尋常ならぬデビューを果たしました。版元の蔦屋重三郎は、歌麿が重三郎の専属を離れたのちに大々的に写楽を売り出しましたが、次第に大判が少なくなっていきます。その理由として、写楽の人気役者であろうと美化せずに、ありのままを描きとる筆致は、役者ファンをはじめ当時の人々の好みに合わなかったからなのかもしれません。しかし、どれも躍動感にあふれた役者絵は見る者に強烈なインパクトを与え、海外でも高い評価を得ています


東洲斎写楽選 東洲斎写楽
写楽の作品が重んじられる理由のひとつに、その遺品が少ないということにあります。また残念ながら写楽の芸術を理解し、認識したのは日本ではなく海外が先でした。日本人が彼の作品を認めない間に、多くの作品は海外に流れ、その芸術が絶賛されたのです。昭和18年、海外から持ち帰った松方コレクションが博物館に入り、その数も増した程度であり、こうした限られた少数の作品を復刻したのがこの40作品で、いずれも写楽の大傑作です。

寸法:横21cm×縦31cm

用紙:越前生漉奉書

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